「Sireはやめておけ」
様々な人がそれぞれのポジションから語られる話題ですね。
この手の話は前提条件によって正解が違ってくので、一般化できるものでもないと思っていますが、今回は私のケースの話を一つさせていただきます。
本記事では
などを解説していきます。
Sireを脱出で得たもの「年収1.5倍」と「フルリモート」
と書くと、めっちゃ成功したようにみえて大げさではありますが、
実際のところは、30後半のエンジニアとして「年収を言っても恥ずかしくない(多分)」という堅実なラインだと思います。
経歴・転職前
- 地方の国立大学(情報系)を卒業
- 家に近いという理由で地元のSireに転職
- 大手メーカー系の2次受け、3次受け案件を転々と15年ほど
- 開発はウォータフォールのオールドスタイル
- Javaで作られた古いシステムのお守りが多め
- Exel仕様書と戯れる日々
- 客先常駐は日常
- 残業100時間超え経験済み
- 年収400万円弱
- 業務端末:WindowsPC(メモリ4GB)
地方の情報系の大学を卒業し、100人〜200人規模の地元の独立系Sireに就職し、毎年5000円しかアップしない月収を15年間積み上げた結果は年収は400万円弱 (残業ボーナス込み)。
ボーナスの比重が高く、月給は20万そこらでした。
Sire脱出で得たもの
- モダンな開発環境
- 年収600万円
- フルリモート
- フレックス
- 業務端末:M3 MacbookPro
Sireを脱出した理由
Sireは案件によってあたりハズレが大きく、正直何度もやめようと言うタイミングはありました。
しかし、ズボラな性格もあり転職活動への面倒くささや不安が常に勝っていたのです。
Sireを脱出したのは、結婚し子供ができ、Sireの働き方に適用できなくなったからです。
- 客先への毎日の出社
- ノンフレックス
- 案件ごとに変化する労働環境
- 年収
私の場合は、健全に家庭を維持していくのが難しくなり
「Sireを辞めないのを辞めた」
という表現が正確かもしれません。
Sireのデメリット(地方の場合)
私の場合、地方の小規模なSire、SESに明確なデメリットを感じていました。
特にリモートワークが可能になったこのご時世、地元企業に務める必然性が薄くなり顕著になりました。
- 給料が安く、上がらない ※地方の場合
- 案件による当たり外れ(=キャリア形成において運要素が強すぎる)
- 古い既存システム、開発スタイルが多く、業務で技術力が伸びにくい
- 膨大なドキュメンテーションのメンテナンス(Excel設計書)
- 炎上案件だと残業のコントロールが難しい
そして一昔前は炎上案件がやたら多かった - モチベーションの低下
- 学習意欲の減退
- 転職意欲の低下
もちろん、地方特有の事情がありますので、「こういったデメリットが全く無い」「自社開発でも同じでは?」といった反論もあるかと思います。
共感できる人は「私みたいに15年埋没しないよう」注意してね。という話。
デメリットは色々ありますが、不遇を受け続けた結果、人によっては向上心が削がてしまうこと(腐る)ことが長期的にはもっとも致命的な気がします。
転職成功確率を上げるコツ
- カジュアル面談12回
- 面接6社
- 内定3社(提示年俸600万円以上2社)
働きながらの就職活動は時間が限られますし、家庭持ちであればなおさら大変です。
目的を絞って企業の情報を収集していくことが重要です。
転職の目標を決める
はじめに転職の目標を明確にしておくことが重要です。
- 年収〇〇万円以上
- ポジション(フロント、バックエンド、フルスタックなど)
- 働き方(フルリモート、フレックス)
- 業界 など
実際のところ全ての条件がかなう転職というのは、なかなか難しいところでもありますので、目標の中でも優先度をつけておきましょう。
軸が決まってないと、調べている内に迷いが生じて企業探しにムダに時間を使ってしまったり、行動がぶれてきます。
まだ、うまく言語化できていない場合は、職務経歴書を書いて過去を振り返ってみたり、転職エージェントの方との面談を通してブレイクダウンしていくことをおすすめします。
転職サイトは手当たり次第登録してOK
Greenなどの転職情報サイトは有名どころを一通り登録しておくとよいでしょう。
条件で企業を検索できたり、自分に興味があるからスカウトを受け取ることができるので、情報収集に便利です。
ただし、スカウトに関しては結構ボットで定型文が飛んでくることが多いので当てにしないほうが良いです。全部みていると結構時間が溶けます。
転職サイト、転職マッチング系のサイトは
能動的に条件検索して興味がある企業にだけアプローチしていく。
といった使い方が効率的だと感じました。
実際に利用したサイト
- Green
- Forkwell
- paiza
- ビズリーチ
個人的におすすめはGreen です。トップクラスの登録企業数にくわえて、検索機能が優秀で細かいキーワード指定でいい感じに企業を絞り込めるので使いやすかったです。
転職エージェントは2社程度がおすすめ
転職エージェントはかなり重要です。
とくに、転職活動の経験が少ない人は、転職エージェントの活用をおすすめします。
ポイント
- 職務経歴書の作成
- 転職目的の言語化
- 自分の市場価値や年収レンジを知る
- 面接対策
担当により当たり外れはあると思いますが、自分の場合は元エンジニアの業界に精通した方がついてくれて、とても助かりました。
最終的に今回転職を決めた企業を紹介いただき、良い結果がでたのは半分はエージェントさんのおかげだと思っています。
また、エンジニア界隈の面接(技術面接)は企業によって傾向があるので、
そのあたりの事前準備を手伝っていただけた事も勝率アップにつながりました。
転職エージェントのデメリットとしては「連絡のやり取りが手間」というのもあるので、多くても2社で十分です。
1つに絞るなら、私が利用したIT転職ド定番の「レバテック」を激推します。
転職活動は勢いからのつみあげ
「辞めないのを辞めた」
といったように、転職がめんどうだから現状を維持している人は多いと思います。
私は今回の転職については成功してとても満足していますが、1.5倍の年収を前に虚無感もおぼえています。
「こんなに年収もらえるなら、これまでの十何年間の待遇は何だったのか..」
という。
経験則として転職には勢いが必要です。「転職したい、会社辞めたい」の感情は熱しやすく冷めやすいのです。
一番最初にして最も難しく、最も重要なポイントは「思い立ったときにすぐに行動する」ことだと思います。
- 転職サイト、転職エージェントに登録する
- 職務経歴書を1行でも書き出してみる
- 転職の目的を整理する
まずは、気負わずにすぐできることから行動にコミットしていくこと。転職活動はこれに尽きる気がします。