スマホアプリは全盛期。据え置き型ゲームもNintendoを筆頭に売り上げを伸ばしており、結果的に「ステイ・ホーム」がゲーム業界全体の好調を後押しする形となっています。
継続する新型コロナウィルスの拡大は世界的な懸念事項ではありますが、ゲーム業界はこの先しばらくは安定が見込める産業となりそうです。
今回は「ゲーム業界のインフラエンジニアに求められるスキル」「ゲーム業界のインフラエンジニアになる方法」についてまとめました。
「ゲームをつくるゲームエンジニア」と「システムやWebサービスをつくるエンジニア」は全く別の畑と考えて良いと思いますが、基盤を構築する役割のインフラエンジニアに限ってはそうでもないようです。
先に結論
- ゲーム業界でも「インフラエンジニアはインフラエンジニア」
- ゲーム業界での経験は求められないケースが多い
- クラウドインフラの需要が高い。知見を持っていると有利
- インフラエンジニアに手っ取り早くなる方法は色々ある
Contents
ゲーム業界求人におけるインフラエンジニアの素養
ゲーム業界で求められているインフラエンジニアはどのようなスキルを持った人材なのでしょうか。業務システムやWEBシステムに関わるインフラエンジニアとの違いはあるのでしょうか?
実際の求人をみると答えが分かりました。
インフラエンジニアとは?
まずゲーム業界以外の一般的なインフラエンジニアの職務からおさらいしておきましょう。
インフラエンジニアとは、システムやWEBサービスの基盤となるサーバーやネットワーク、データベースの「運用・監視・構築・設計・要件定義」などが主な仕事となります。
現場によってはAWSを扱っていたり、サポート業務があったり、もう少し汎用的な知識が必要であったりと職務の範囲は多少変動するものと考えてください。
ゲーム業界でも「インフラエンジニアはインフラエンジニア」
さて、ゲーム業界のインフラエンジニアの業務や求められるスキルにはどういったものがあるのでしょうか?実際の求人を参照してみることにしましょう。
「ゲーム×インフラエンジニア」の求人を検索し、無作為に選んだ20件程の求人の中から平均的な募集要項(応募資格)をピックアップしてみます。
スマホゲーム界隈
A社(事業内容:スマホ向けゲームのインフラエンジニアの企画・開発・運用)
・Windows、Windows Serverの実務経験者
・LAMP環境での実務経験者
・PC、サーバなどのハードウェアに関して知識、興味のある方
・サーバの構築経験のある方
・ネットワークの知識がある方
B社(事業内容:ユーザー3,000万人以上の人気ソシャゲ運営)
・Linux, Apache, DBサーバ, ロードバランサーを利用したインフラ構築運用経験
違いをあげるとすれば、AWSやAzureなどクラウドインフラの業務経験が要求される案件の割合が多めですが、流行り廃りの激しいスマホゲーム業界であることを考えると想定内です。むしろ、クラウドインフラが要件にあがってこない求人も普通に多いのが意外でした。
据え置きゲーム界隈
D社(事業内容:対戦プレイや協力プレイに利用するサーバー設計・運用)
・大規模Webシステム構築・運用経験がある方
・コミュニケーションスキルに問題のない方
※ゲームに関連する経験の有無は問いません。
E社(N天堂)
・RDBMSまたはKVSの活用
・Munin/Cacti/Nagiosの活用、導入
・IaaS環境(AWS)や仮想サーバー環境での構築、運用
・アプリサーバー(Ruby on Rails/Java/Webアプリケーション)の構築、運用
・Webサーバー(Apache/Nginx)の構築、運用
※ビデオゲーム関連の開発経験有無は不問
ここまでの求人内容から見るに、システム開発系・WEBアプリ系のインフラエンジニアでも、無理なくゲーム業界にシフトできる可能性は大いにある事が分かります。
ゲーム業界での経験を求められるケースもある
もちろん、企業や採用のポジションによってはゲーム業界での経験が求められるケースもあります。例えば、事業側と連携してサービスの課題解決を進めていくような上流のポジションの採用においては、ゲーム業界での経験が必要条件とされている企業もありました。
とはいえ、全体的にみるとゲーム業界での経験が必須条件となっている求人は少なかったです。かのNintendoですらそうなんですから。。
手っ取り早く、未経験からゲーム業界のインフラエンジニアになるには?
ゲーム業界の需要をみてもわかるように、ゲーム業界のインフラエンジニアになるためにはSireやWeb業界と同様のインフラスキルが求められると考えて間違いないでしょう。
既にインフラエンジニアとして業務経験がある人は知見がゲーム業界でも生きるため、そのまま転職活動のフェーズに進んでなんら問題ありません。
未経験から「手っ取りばやく」インフラエンジニアになるには次の様なルートが考えられます。
インターン(就業体験)を活用する
学生や就職活動中で時間的に自由が多い方は、「インターンを利用する」というのも一つの方法。
インターンですのでアルバイトと同様に時給制であったり限られた待遇で働くことなりますが、実際の企業で働くことで得られる学びと経験値は大きく、その後の転職活動でも大きな武器となるでしょう。
まわりくどいではありますが、インターン先で上手く立ち回れることができれば採用に直結する可能性もあります。
未経験OKの求人を探して、現場で学ぶ
学習フェーズを完全にショートカットして、最短で現場に入る事を優先する場合は「未経験OKのインフラエンジニア求人」を発掘することになります。
未経験OKとなると選べる程の求人数は期待できませんが、次項で紹介するエージェントはIT業界に強く未経験OKの募集も多いので登録してみる価値はあります。
非公開求人などもありますので、箸にひっかかりそうなものががあればラッキーです。
スクールに通う
全くの未経験の場合は「無料のプログラミングスクール」が一番スムーズかもしれません。
無料プログラミングスクールは学習カリキュラムと就活が一環となっているため、1ヵ月~3ヵ月程の短期間で基礎知識の習得と就職を同時に目指すことができます。
完全無料で就職率も非常に高いので、ノーコストで短期就職を目指したい方に有効な方法です。
インフラエンジニアに特化したコースもありますので、興味がある方は下記の記事も参照ください。
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未経験からインフラエンジニアに!おすすめの無料スクールランキング
ITの需要の高まりから、無料で学べるプログラミングスクールやITエンジニアスクールが増えてきていますね。 以前はWEB系のプログラミングスクールが多かった印象ですが、最近ではインフラエンジニアコースが ...
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「ゲーム業界×インフラエンジニア」の転職に強いエージェント
ITに強い転職エージェントには数多くありますが、今回はとりわけ『ゲーム業界×インフラエンジニア』の求人に強いサービスを独自調査してみました。
サービス名 | 求人数「インフラエンジニア×ゲーム」 |
マイナビエージェント×IT | 21件 |
大手のマイナビが運営しているIT部門に特化したサービス。ゲーム関連もまずまず。 | |
レバテックキャリア | 37件 |
ITエンジニア界隈にも定評のある、IT専門のエージェント。ゲームアプリから据え置きゲームまでゲーム業界でも強さをみせている。 | |
GeekOut | 27件 |
こちらもIT専門のエージェントで案件の数が多い。母数が多いのでゲーム関連の求人も期待できる。 |
※2020年8月時点の「インフラエンジニア × ゲーム 求人数」(検索絞り込みによる独自調べ)
各社非公開の求人などもありますため、本格的に転職市場に参入して自分の価値を高めたい方はエージェントに登録してリサーチすることからはじめてみましょう。
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鉄板!インフラエンジニアにおすすめな転職エージェント【2つでOK】
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